土木技術者の倫理規定

工学系を勉強中の友人から教えてもらった、土木学会による「土木技術者の倫理規定」が実に興味深い。

技術水準の向上により人はいままでにない可能性を有するに至ったが、それは人を幸福にさせる一方で、破滅的な事態を招く要因にもなりうる。時代は、高い技術力と同レベルの倫理観を人々に求めるようになってきている。

これはウェブも同じ。技術の新規性や目先の利益にとらわれない、本当の意味で人に還元できる方法を常に考えていかなくてはならない。

  1. 「美しい国土」、「安全にして安心できる生活」、「豊かな社会」をつくり、改善し、維持するためにその技術を活用し、品位と名誉を重んじ、知徳をもって社会に貢献する。
  2. 自然を尊重し、現在および将来の人々の安全と福祉、健康に対する責任を最優先し、人類の持続的発展を目指して、自然および地球環境の保全と活用を図る。
  3. 固有の文化に根ざした伝統技術を尊重し、先端技術の開発研究に努め、国際交流を進展させ、相互の文化を深く理解し、人類の福利高揚と安全を図る。
  4. 自己の属する組織にとらわれることなく、専門的知識、技術、経験を踏まえ、総合的見地から土木事業を遂行する。
  5. 専門的知識と経験の蓄積に基づき、自己の信念と良心にしたがって報告などの発表、意見の開陳を行う。
  6. 長期性、大規模性、不可逆性を有する土木事業を遂行するため、地球の持続的発展や人々の安全、福祉、健康に関する情報は公開する。
  7. 公衆、土木事業の依頼者および自身に対して公平、不偏な態度を保ち、誠実に業務を行う。
  8. 技術的業務に関して雇用者、もしくは依頼者の誠実な代理人、あるいは受託者として行動する。
  9. 人種、宗教、性、年齢に拘わらず、あらゆる人々を公平に扱う。
  10. 法律、条例、規則、契約等に従って業務を行い、不当な対価を直接または間接に、与え、求め、または受け取らない。
  11. 土木施設・構造物の機能、形態、および構造特性を理解し、その計画、設計、建設、維持、あるいは廃棄にあたって、先端技術のみならず伝統技術の活用を図り、生態系の維持および美の構成、ならびに歴史的遺産の保存に留意する。
  12. 自己の専門的能力の向上を図り、学理・工法の研究に励み、進んでその結果を学会等に公表し、技術の発展に貢献する。
  13. 自己の人格、知識、および経験を活用して人材の育成に努め、それらの人々の専門的能力を向上させるための支援を行う。
  14. 自己の業務についてその意義と役割を積極的に説明し、それへの批判に誠実に対応する。さらに必要に応じて、自己および他者の業務を適切に評価し、積極的に見解を表明する。
  15. 本会の定める倫理規定に従って行動し、土木技術者の社会的評価の向上に不断の努力を重ねる。とくに土木学会会員は、率先してこの規定を遵守する。

(土木学会「土木技術者の倫理規定」より引用)

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